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長野県松本市波田にある建築設計事務所です。 住宅や、事務所などの設計・監理業務を行っています。
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 『通り土間のある家』着工しました。
設計に入る時点で、必ず地盤調査を行います。
今回の敷地は、南側に既存の高さ2.7mの擁壁(当該敷地が南側隣地よりも高い)があります。
敷地購入時に、造成をした会社などに問い合わせをしましたが、擁壁の構造計算書が入手出来ませんでした。擁壁の構造によっては建物の自重を負担させることもできますが、計算書が無いので出来ません。
よって鋼管杭にて建物の自重を擁壁の安息角よりも下の部分に伝える方法を選択しました。
鋼管杭の長さがどの程度必要かを調べるためにスウェーデン式サウンディング調査を実施。
調査結果は、【地盤内に石が多く含まれているので鋼管杭の施工は不可能】との回答でした。
地盤の地耐力は2階建ての木造住宅には十分な数値でしたが、擁壁の件があるので調査会社の技術者と協議をし、地盤改良により建物の自重を安息角下へ伝える方法を選択しました。

 地盤改良とは、土に硬化材を添加して撹拌し基礎下に大きな土の塊をつくることで、建物の自重を支える工法です。この工法はよく軟弱地盤で使われます。気をつけなければいけないのは、土の種類(ローム層など)によっては、添加物と土とが化学反応をおこして六価クロムを溶出させてしまうことです。事前にサンプルを採取して溶出試験を行い安全を確認することが大切です。硬化材には六価クロムを溶出させないものもありますが2割程度割高になるので、今回は試験を行い溶出しないことを確認しました。
当初の行程では2日で終了する予定でしたが、敷地の形状やその他の諸事情で4日ほどかかりそうです。



DSC00196.jpgDSC00191.jpgDSC00197.jpg










施工状況

明日は、現場監督と大工さんとの1回目の打ち合わせです。

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誕生日:
1966/05/09
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