長野県松本市波田にある建築設計事務所です。
住宅や、事務所などの設計・監理業務を行っています。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
キッチンの改修の依頼を頂いたのが2011年10月。
色々諸事情がありずいぶんと時間がかかりましたが、
約3年けて今年の5月にようやく完成しました。
〇概要
今回手掛けさせていただいた住宅は、14年前に建築をされました。
柱や梁の構造材はもちろん、和室の造作材、居間の化粧梁+板張りの天井など
床材以外はご自身の山から切り出した木(杉、桜等)を使って建てられ、
ご家族にとっては思い入れのある住宅です。
〇今回の改修工事での要望は・・・
・明るいキッチンを造りたい。
・14年前に切り出した桜板を今回使いたい。
・ストーブを置きたい。等々ありました。
〇コンセプトと改修内容
現状は居間、キッチン・食堂、その他和室と建具で仕切られていて独立性が高く外観のボリューム感よりも室内に入るとこじんまりとした感じとなっていましたが、居間の中にキッチンを造り、家族の団欒に食事を作る事を取り込み、明るく賑やかなキッチンとなる様に。また1階全体が連続することで明るい住空間と成ることを目指して収納と押入を取り払い、客間の和室6畳と居間、そして座敷8畳(収納等を造り6畳に改修)が一体でも使えるようにし提案をさせていただきました。
キッチンは桜板を使いコ型の造り付キッチンとし、居間の天井は化粧梁と板張りの天井をそのまま活かしました。そしてストーブはゼンマイで動く信州型のペレットと薪併用を居間に設置して皆が楽しめる様にしました。また床材は信州産の赤松漆塗り無垢フローリング。居間のペンダント照明は娘さんの作品です。
思い入れのある住宅を改修することは、
大切に思われている部分を活かしながら新たな住空間を提案できるか?
今回手掛けさせていただき実感しました。
居間の中にあるキッチン
既存の化粧梁+板張りの天井をそのまま活用
3つの部屋を連続
ゼンマイで動く薪併用ペレットストーブ
PR
年末から手掛けていた、保育園園舎建て替えのプロポーザル。
プロポーザルに提出すること自体初めて。
三社での共同設計(HAL設計室・藤松建築設計室・野口大介建築設計室)も初めて。
プレゼンのパースをスケッチアップで作ったのも初めて。
と初めての事ばかりで、戸惑いながらの作業でしたが、
苦労の甲斐あって私達の案を採用していただけるとの連絡がありました。
今回のプロポーザルは事務所協会松筑支部会員限定でしたが、
7社もの参加がありかなり激戦?だったのか提案から約一月かかって、主催者側から通知が来ました。
公立の保育園とは色々な面で違う個性の強い保育園ですので、私達の提案もかなり個性が強いです。
提案を基に基本設計をまとめるまで時間がありませんが、再来年度工事が出来る様に頑張ります。
逆に広がりを感じます。
建築展は明日が最終日で、この茶室は撤去されてしまいます・・・
ホームページのWroksに昨年竣工した物件から
お施主様に掲載許可を頂いていた二件を上げさせて頂きました。
どちらもキッチンを含めた大きめの改修工事です。

N邸改修工事

T邸改修工事
手紙がeメールになっても生来の筆不精は直る訳もなく
折角ホームページやブログがあるのになかなか更新出来なくて
反省・・・
お施主様に掲載許可を頂いていた二件を上げさせて頂きました。
どちらもキッチンを含めた大きめの改修工事です。
N邸改修工事
T邸改修工事
手紙がeメールになっても生来の筆不精は直る訳もなく
折角ホームページやブログがあるのになかなか更新出来なくて
反省・・・
今計画中の改修工事のお施主様が暖房用にペレットストーブの導入を検したいと言うことなので、先週の土曜日に一緒に信州型ペレットストーブを見学しに【鐵音(くろがね)工房】を訪ねました。
鐵音工房さんは前身を「佐藤ストーブ店」と言って軽井沢で昭和初期より銅製の軽井沢かまどや、板金製の軽井沢ストーブを作っていた会社で、10年ほど前から長野県による「信州型ペレットストーブ・ボイラー開発事業」の委託を受け開発を手掛けてきたそうです。
現在のモデルがSP-08なので試作品から数えて八代目になるのでしょうか?
最近になって小諸に工房とショールームを移したそうです。

詳しくは鐵音工房さんのHPへhttp://homepage1.nifty.com/kurogane-koubou/
手作りならではの装飾を施したオリジナルの薪ストーブやオーブン付のクッキングストーブ、門扉や手摺、ドアノブなども作っています。

ここのペレットストーブは使用燃料が木質ペレットの全木とホワイトの両方が使えるタイプで暖房方式は輻射式です。給排気はストーブ下部の給気口から空気を取り入れ煙突のドラフトを利用して排気する自然通風方式
ペレットの供給にはオルゴールに使われる定荷重ゼンマイバネを用いてタンクから回転式のドラムで燃焼室に落とし込みます。

木質ペレット、間伐材を用いて森林組合が製造をしている燃料用ペレット、1袋10kg入り。皮まで入った全木と皮を除いたホワイトの二種類がありストーブによっては全木は使えないモノもあるようです。
タンク容量は12kgで消費量は1.2~1.8kg/hだそうなので節約運転をすれば1袋で7時間程度は燃やせる勘定です。暖房出力は4800kcal/hから最大で7200kcal/hなので1万kcal/hを超える大型の薪ストーブに比べると若干弱めですが、今様の断熱を効かせた住宅であれば十分な働きをするのではと期待できそうです。
燃焼中のストーブ内部の様子
蓋に耐熱ガラスが嵌め込んであり炎が大きく上がっているのが見えるのでちょっとウキウキします。聞こえるのはかすかな燃焼音と供給口からペレットの落ちるコチンコチンという小さな音だけです。

燃焼中の煙突の様子ですが、ペレットが綺麗に燃えているので煙も見えませんし、臭いもほとんどしません。隣家の接近した街場などでは煤煙や臭いが近隣トラブルの元になったりすのですがペレットの場合はあまり心配ないかもしれません。
ショールームでは三時頃から二時間近く滞在して説明を受けたりストーブを見たりしていました。以前は車屋さんだったらしく、建物はガラス張りの広いショールームで着いた時にはとても寒かったのですが、デモも兼ねてペレットストーブを点けてくれたのですぐにほんのり暖かくなりました。
ショールームが広かったせいもあり凄く暖かいと言うわけにはいきませんでしたが、帰ろうとしてドアを開けた時に外気の冷たさにビックリしました。
ここのペレットストーブの最大の特徴は電気を使わない事です。
本体から出る輻射熱と熱交換器を通った空気がストーブ上部から出るだけで温風ファンは着いていません。燃焼も煙突のドラフトによる自然通風です。勿論タイマーも着火装置もなしなので寒い朝も布団から這い出して行って手動でつけなければいけません。
燃料供給はゼンマイで三時間ほどで止まってしまうので長時間使用する場合は時々ネジ巻きをしないといけません。
このペレットストーブの利点は燃料代だけで電気代は掛からない、停電や災害などで電気の供給が止まっても暖房が出来る
石油ファンヒーターのように臭くない、風を出さないので音がほとんどしない、薪ストーブに比べて燃料の確保と燃焼時の火の管理が容易である事でしょうか。
あとは本体が熱くなるので上部に鍋を乗せて煮込み料理が出来る事。
間接的には間伐材の利用促進ができて放置林に手が入るようになる事で森林の再生が期待できる事
国内外の他のペレットストーブは電子制御の温風暖房方式が主で安心安全が謳われていますし、熱交換用のボイラーが組み込まれたものもありパネルヒーターや床暖房も接続できたりと多機能になって、タイマー付のものもあります。火が直接みえる窓も無いものが殆どで石油ファンヒーターの燃料がペレットなだけと考えていただくと早いかと思います。
対して鐵音工房さんで作っているこのSP-08はあくまでも薪ストーブの燃料がペレットに変わったモノ。自動で出来るのはペレットの供給だけでそれすらも一定の間隔でネジまきが必要。
着火も消化も自らの手で行い確認することが必要です。工房の方が火を焚いているので使うのは人がいる時だけにして外出時や就寝時には消して欲しいともおっしゃってました。
輻射式で料理が出来るほど本体が熱くなるので火傷には気をつけないといけませんね。
これをアナログで不便と感じるか手をかける愉しみと感じるかは使う人次第だと思いますが、私は好きです。

この写真は工房の方が耐震装置と呼んでいる部品です。
強い振動を受けるとこの棒がパタっと倒れてペレットを供給するドラムの軸に着いた歯車に噛みこんで止めます。燃料の供給が止まれば火は消えるので・・・・
どこまでもアナログです。
世の中にはさまざまな価値観があって一概にこうだと決め付ける訳には行きませんが
寒い冬の日の終わりにひとつの部屋に家族が集って思い思いに過ごしながらも同じ火を囲む
私はそれはとても幸せな時間なのではと思います。
鐵音工房さんは前身を「佐藤ストーブ店」と言って軽井沢で昭和初期より銅製の軽井沢かまどや、板金製の軽井沢ストーブを作っていた会社で、10年ほど前から長野県による「信州型ペレットストーブ・ボイラー開発事業」の委託を受け開発を手掛けてきたそうです。
現在のモデルがSP-08なので試作品から数えて八代目になるのでしょうか?
最近になって小諸に工房とショールームを移したそうです。
詳しくは鐵音工房さんのHPへhttp://homepage1.nifty.com/kurogane-koubou/
手作りならではの装飾を施したオリジナルの薪ストーブやオーブン付のクッキングストーブ、門扉や手摺、ドアノブなども作っています。
ここのペレットストーブは使用燃料が木質ペレットの全木とホワイトの両方が使えるタイプで暖房方式は輻射式です。給排気はストーブ下部の給気口から空気を取り入れ煙突のドラフトを利用して排気する自然通風方式
ペレットの供給にはオルゴールに使われる定荷重ゼンマイバネを用いてタンクから回転式のドラムで燃焼室に落とし込みます。
木質ペレット、間伐材を用いて森林組合が製造をしている燃料用ペレット、1袋10kg入り。皮まで入った全木と皮を除いたホワイトの二種類がありストーブによっては全木は使えないモノもあるようです。
タンク容量は12kgで消費量は1.2~1.8kg/hだそうなので節約運転をすれば1袋で7時間程度は燃やせる勘定です。暖房出力は4800kcal/hから最大で7200kcal/hなので1万kcal/hを超える大型の薪ストーブに比べると若干弱めですが、今様の断熱を効かせた住宅であれば十分な働きをするのではと期待できそうです。
燃焼中のストーブ内部の様子
蓋に耐熱ガラスが嵌め込んであり炎が大きく上がっているのが見えるのでちょっとウキウキします。聞こえるのはかすかな燃焼音と供給口からペレットの落ちるコチンコチンという小さな音だけです。
燃焼中の煙突の様子ですが、ペレットが綺麗に燃えているので煙も見えませんし、臭いもほとんどしません。隣家の接近した街場などでは煤煙や臭いが近隣トラブルの元になったりすのですがペレットの場合はあまり心配ないかもしれません。
ショールームでは三時頃から二時間近く滞在して説明を受けたりストーブを見たりしていました。以前は車屋さんだったらしく、建物はガラス張りの広いショールームで着いた時にはとても寒かったのですが、デモも兼ねてペレットストーブを点けてくれたのですぐにほんのり暖かくなりました。
ショールームが広かったせいもあり凄く暖かいと言うわけにはいきませんでしたが、帰ろうとしてドアを開けた時に外気の冷たさにビックリしました。
ここのペレットストーブの最大の特徴は電気を使わない事です。
本体から出る輻射熱と熱交換器を通った空気がストーブ上部から出るだけで温風ファンは着いていません。燃焼も煙突のドラフトによる自然通風です。勿論タイマーも着火装置もなしなので寒い朝も布団から這い出して行って手動でつけなければいけません。
燃料供給はゼンマイで三時間ほどで止まってしまうので長時間使用する場合は時々ネジ巻きをしないといけません。
このペレットストーブの利点は燃料代だけで電気代は掛からない、停電や災害などで電気の供給が止まっても暖房が出来る
石油ファンヒーターのように臭くない、風を出さないので音がほとんどしない、薪ストーブに比べて燃料の確保と燃焼時の火の管理が容易である事でしょうか。
あとは本体が熱くなるので上部に鍋を乗せて煮込み料理が出来る事。
間接的には間伐材の利用促進ができて放置林に手が入るようになる事で森林の再生が期待できる事
国内外の他のペレットストーブは電子制御の温風暖房方式が主で安心安全が謳われていますし、熱交換用のボイラーが組み込まれたものもありパネルヒーターや床暖房も接続できたりと多機能になって、タイマー付のものもあります。火が直接みえる窓も無いものが殆どで石油ファンヒーターの燃料がペレットなだけと考えていただくと早いかと思います。
対して鐵音工房さんで作っているこのSP-08はあくまでも薪ストーブの燃料がペレットに変わったモノ。自動で出来るのはペレットの供給だけでそれすらも一定の間隔でネジまきが必要。
着火も消化も自らの手で行い確認することが必要です。工房の方が火を焚いているので使うのは人がいる時だけにして外出時や就寝時には消して欲しいともおっしゃってました。
輻射式で料理が出来るほど本体が熱くなるので火傷には気をつけないといけませんね。
これをアナログで不便と感じるか手をかける愉しみと感じるかは使う人次第だと思いますが、私は好きです。
この写真は工房の方が耐震装置と呼んでいる部品です。
強い振動を受けるとこの棒がパタっと倒れてペレットを供給するドラムの軸に着いた歯車に噛みこんで止めます。燃料の供給が止まれば火は消えるので・・・・
どこまでもアナログです。
世の中にはさまざまな価値観があって一概にこうだと決め付ける訳には行きませんが
寒い冬の日の終わりにひとつの部屋に家族が集って思い思いに過ごしながらも同じ火を囲む
私はそれはとても幸せな時間なのではと思います。