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長野県松本市波田にある建築設計事務所です。 住宅や、事務所などの設計・監理業務を行っています。
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 昨年12月末に2物件の完成引き渡しを終了しました。

1件目は、松本パッシブハウス新築工事。
設計期間1年半。工事期間1年。
ドイツのパッシブハウス基準を目指して設計をし、施工をしていただきました。
12月24日に引き渡しが完了しました。

もう1件はT邸改修工事。
こちらは、昨年の6月30日に松本地方を襲った地震により被害を受け、傷んだ壁を直す工事と共に、大きな改修工事の設計・監理を手掛けさせていただきました。
改修箇所は、主に水廻りと居間。
食堂・台所と居間とが別々の部屋に分かれおり、日中でも照明を点けていなければ薄暗くなっていました。解決策として分かれていた部屋を一つの部屋とし、開口部を造り直すことで開放的な明るい部屋としました。
施工会社さんの努力のおかげで12月29日に一応引き渡しが完了し、計画当初の『新居で御年越を!』が叶いましたが、残工事と手直が現在進行中です。



改修前 台所-1

改修前 台所-2

改修前 居間から台所


改修後 キッチン
既存の出窓部分を利用し、キッチンをL型に配置しました。
キッチンのワークトップには厚さ5mmのステンレス、扉の面材はウォールナットの突板を使い、オーダーメイドで制作してもらいました。


設計では残すはずであった壁が、解体工事で1スパン落ちてしまいました。
壁を造り塞いでしまう予定でしたが、急きょハイサイドライトとする事として、クライアントのTさんに相談をしたところ、『部屋がより明るくなるのであれば・・』すぐに図面を描き直して、施工していただきました。
少しばかり天井が高くなりましたが、東の面にハイサイドライトを設けられたので、朝日が天井面近くから差し込み、大変明るい部屋となりました。



居間の続き間であった縁側の改修部分。縁側は3畳+1畳の押入。
押入部分と外壁そして床を撤去して、床にはタイルを貼り、撤去した外壁部分は木製の筋違の代わりに、鋼製の筋違を入れ複層ガラスをはめ込みました。
今まで部屋内から見ることが出来なかった庭が見える様になり、部屋からの奥行が増し、より空間の広がりが感じられる様になりました。

木造住宅の改修工事は構造的な制限があり、なかなかクライアントのご要望に対応する事が難しいのですが、既存住宅が持っている魅力や周辺環境そしてライフスタイルを見直すことで、今まで以上に便利で快適な住空間を実現する事が出来ます。今回この工事の設計・監理を手掛けさせていただいたことで、改修工事の難しさそして醍醐味を改めて感じました。











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 この週末、松本パッシブハウスが上棟します。
昨年の12月末に地盤改良をし、3月に基礎工事着手。
1台のヒートポンプで、給湯と冬季の暖房が賄える
様にする為に、基礎部分を蓄熱層とするので、基礎工事
に時間がかかりました。
週末にかけて、天候が少々怪しいのですが、
なんとかもってもらいたいものです。

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 JIA長野県クラブ企画の 『信州の建築家とつくる家』愛と情熱の家づくり
第7集が、今年も発刊となります。
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今年のメインテーマは『まわりのコト』。
家を設計する時、住む人の要望や立地条件など要素は色々あります。
環境・エネルギー・ご近所・セキュリティー・ファッション等々・・
それを家のまわりのコトとして、30人の建築家がそれぞれの立場でメッセージを書いています。
ぜひご購読下さい。


 11月14・15日、松本市波田地区の町会長会で研修視察旅行へ行ってきました。
目的地は神奈川県藤沢市。
藤沢市は松本市と姉妹提携を結んでいます。
今回は藤沢市の町会の運営と自主防災組織についての研修です。
当初初日の14日は鶴岡八幡宮や長谷寺を観光する予定でしたが、
エイペックの影響で、団体旅行客は鎌倉に入ることが出来なくなりました。
代わりに沼津の御用邸見学へと、行きのバスの中で予定変更となりました。

P1070482.JPGP1070471.JPG









正門
御用邸のなかで、特に目を引いたところは調理室です。
P1070433.JPGP1070430.JPG







調理室の壁2面には全て窓が設けられていて、天井には大きなトップライト。
天井の仕上げは白いモザイクタイルが貼られています。
仕上げと開口部の大きさの相乗効果で、とても明るい調理室でした。
室の中央には焼き場があり、トップライトは排煙の役目もしていたようです。
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調理室のトップライト

40分ほどの駆け足の見学でしたが、とても面白いものが観れました。
その後宿泊地の江の島へ。
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江の島大橋から富士山     江の島の参道

夜の宴会もほどほどに切り上げ、日頃の寝不足を解消する良い機会に
今回の研修旅行はなりました。
それにしても、エイペックのおかげで「ハトサブレ」を買う事が出来なかった
ことが、残念です。








 北穂高小屋の木製テラスが新しくなりました。
昨年の8月20日に建物と敷地の調査からちょうど1年。
その間に、環境省・文化庁・森林管理署・長野県等へ許認可の申請を提出し、
許可をいただき、今年のシーズン初めから小屋の方達で工事をおこなって、
やっと完成しました。

リニューアル前のテラス      リニューラル後のテラスP6193356.JPG4f92da09.jpg








テラスのある位置は宿泊棟の東側に、登山道を挟むようにあります。
リニューアル前のテラスでは、登山道を行交う人と、テラスで休憩中の
人達や小屋への出入りの人達が交錯してしまい、なんとなくガサガサとして落ち着かず、
休憩所としてのテラスが十分に機能していない様でした。
今回のリニューアルでは、テラスを東側の石積から柱脚を建てて出すことで、
宿泊棟とテラスの距離を以前よりも広く確保でき、登山道の幅がとれる様になりました。
またテラス自体も幅・奥行とも長く広くして、休憩の方がゆっくりとくつろげるようになりました。
「安全な登山を楽しむ為には、十分な休憩が必要不可欠です。」
このテラスは小屋のご主人が経営からの面だけではなく、そのような想いでつくられました。 
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 今回はトイレの便槽カートリッジをヘリコプターでの回収を見ることができました。
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トイレ棟のデッキから、カートリッジを釣り上げた瞬間です。

 山岳環境の保全。登山者の安全。
数か月前に各省庁の行政事業仕分けが行われ、山岳環境保全の補助金が廃止となりました。
インターネットでその時の様子を見ましたが、現状を無視した廃止ありきの会議で、
釈然としない感じを受けました。
山小屋は民間の個人営業が多く、国の補助金を投入する事は公平性がないとの考えもありますが、
山岳環境の保全を山小屋の経営努力だけで何とかしろという考えには同意できません。
受益者負担も考えられますが、環境に配慮したトイレの維持費や、特異な環境下での建設費を
補う事は、民間では無理があるのではないかと思います。
 また、山小屋は緊急避難等の場でもあります。
登山者が体調不良などで動けなくなったり、
滑落者があれば、山小屋の方が救助に向かうこともある様です。
安全に登山ができる様に登山道の要所にマークを付けたり、浮き石の除去、橋の整備なども山小屋の方達が行っています。そして山小屋には山岳パトロールの方達に、施設の一部を提供しています。
ですからとても公共性の高い施設であると思います。

 美しく、訪れる人々に感動を与えてくれる北アルプス。
この素晴らしい環境の維持。
そして安全に登山を楽しむための施設の維持を一部の方々に担わせてしまってよいのでしょうか・・・
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野口大介
年齢:
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男性
誕生日:
1966/05/09
職業:
建築家
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